平成23年8月27日及び28日の両日、東京武道館にてアジア13都市を招待し、ジュニアスポーツアジア交流大会が行われた。
4回目を数える今大会は、被災した東北地方からも招待を決定。岩手、宮城、福島、茨城の4県が参加を表明、館内を沸かせた。
大会目的はジュニア選手の競技力向上及び精神的向上で、国を超えた相互理解と生涯を通じた人格形成、健全育成にあるという。
27日は男子60キロ以下、66キロ以下、73キロ以下、90キロ以下、無差別の5階級及び女子52キロ以下、70キロ以下、無差別の3階級トーナメント個人戦、28日には団体戦が予選リーグ決勝トーナメント方法で行われた。
個人戦男子は全ての階級で日本人同士の決勝戦となり、特に東京都の活躍が目立ったが、60キロ以下級で福島県の佐藤選手が準優勝、90キロ以下級で茨城県の椎塚選手が優勝するなど震災復興に弾みをつける大活躍を見せた。
個人戦女子についても全ての階級で東京都同士の戦いであった。昨年の、この大会では大会初の外国人優勝者が生まれた。東京都女子選手は雪辱を晴らした形だ。
男子団体戦はアスタナを破った東京Aチームと、反対ブロックの東京Bチームを破ったウランバードルの戦いであった。東京Aは秋元選手の寝技や山下選手の一本背負いなどで3点を先制した。ウランバードルは大将戦で一本勝ちを仕留めたが、結果は3−1で東京Aチームの勝ちだった。
女子団体戦は東京都チーム同士の決勝戦が行われた。先方戦でBチームの高橋選手が優勢勝ちをすると中堅戦ではAチームの荻野選手の大内狩りが見事に決まるなど結果は大将戦までもつれ込んだが引き分け。内容差で東京都Aチームが金メダルを手にした。
今回で4回目となるこの大会、個人的には東北被災地の選手達に心の金メダルを贈りたい。震災後一ヶ月で大好きな柔道の練習を再開した福島の選手たち。純粋に負けたことが悔しいという。与えられた環境でやるしかないと笑顔でインタビューに答えてくれた。
東京男子チームを優勝に導いた大森淳司監督は、食事の時間にも外国人選手はもちろん東北招待チームの選手とのコミニュケーションをはかった。被災して家を流された話や親族の不幸を聞いて心を痛めたという。そして、こう続けて話をする。大変だろうが、がんばってさまざまな経験をつんでほしい。そして世界で活躍する選手になってほしいと。
筆者も同感である。幸いにも被災者地域のジュニア選手たちは希望を失っていなかったと思う。外国人選手との試合について、よい経験になったと答えていた。この力強さは、東北被災地の選手の希望になるだけではなく、アジア柔道競技力向上の希望にもつながるであろう。
この大会に参加した全てのアジアのジュニア選手たちが心身ともに優れた素晴らしいシニア選手になられることを心よりお祈り申し上げたい。(東京都柔道連盟広報委員 長谷川勧)
試合結果
男子個人
60キロ以下 66キロ以下
優勝 松本 拓 (東京) 優勝 米村 将 (東京)
準優勝 佐藤 卓 (福島) 準優勝 西山 祐貴 (東京)
3位 秋元 浩樹 (東京) 3位 絵面 昴彦 (茨城)
3位 パク ソンウ (ソウル) 3位 中村 洸 (岩手)
73キロ以下 90キロ以下
優勝 山下 雄大 (東京) 優勝 椎塚 友介 (茨城)
準優勝 岩渕 侑生 (東京) 準優勝 渕原 槙一 (東京)
3位 伊藤 一輝 (福島) 3位 豊澤 克真 (東京)
3位 菅原 将吾 (茨城) 3位 ハン ソング (ソウル)
無差別
優勝 浅利 慎之介 (東京)
準優勝 本多 裕史 (東京)
3位 ソン ジョング(ソウル)
3位 鷺 貴大 (茨城)
女子個人
52キロ以下 70キロ以下
優勝 義村 真由 (東京) 優勝 荻野 香澄 (東京)
準優勝 高橋 育 (東京) 準優勝 村山 夏海 (東京)
3位 荻沼 栞菜 (茨城) 3位 キム ビョルイ (ソウル)
3位 松田 沙織 (福島) 3位 須賀田 光 (茨城)
無差別
優勝 矢澤 沙瑛 (東京)
準優勝 間瀬 文恵 (東京)
3位 キム ジョンヨン(ソウル)
3位 大枝 郁美 (茨城) |